この間のタニノ作品が面白かったのと、イプセンなのと、マメ山田さんが出てるのと、劇場がすきなのと、色々な思いがあって、すっごい早くチケットを取って、心待ちにしておりました。
ペニノさんから、直接チケットを買ったんだけど、本当にここは対応がよくて、気持ちが良い。
見習わねばと思います

イプセンは、この間の「人形の家」(宮沢りえちゃん主演)が面白くて、見直しつつある作家なんだけど(何様のつもりだ)、事前に戯曲を読もうと思っていたのに、読めず…。
実は、読みたいのです!と応募葉書にアピールを書いて応募したらまんまと当選して、戯曲本をゲットしたのだ。
にもかかわらず…。
その本のあとがきがかなり面白かった。
(あとがきは読んでるあたり…)
これを書いてるのが、笹部博司さんで、この人は言わずもがな「身毒丸」の産みの親ですね。
育ての親か?
義理の親か?よくわからないけど(笑)
その中に
「演技とは俳優の心に起こった事である。その俳優の心に起こったことを観客は観にくるのでだ」
と書いてある。
まさに、東京ノーヴイ・レパートリーシアターの演出家がいつも言ってる事で、
しかも
「今回の上演企画は1つの解釈ではない。イプセンはこういう風に書いていて、そっくりそれをそのまま舞台に乗せたい、ただそれだけである」
とも書いてある。
これも、まさにいつもアニシモフのいうところである。
ほうほう。
と思う。
他にも詳しく書いてあるので、読んでみて下さい。
そして、劇場へ足を運ぶ。
なんと、いきなり加代さんに会う。
どひゃ~~。
「きゃあ~~~~、偶然!!!」なんて、抱き合ったりしてみる。
「誰かわかんないよ」なんて、笹部さんに言われるマスク姿でも、加代さんはわかってくれるのさ。
さすが、身毒の母代表。
そういうえば、今日は初日なんだっけ?
よく見渡せば、そうそうたるメンバーが来ているねえ。
すごいねえ。
こんなマイナーそうな芝居…と思うのは私だけなんだろうか…。
舞台の上は、何もない空間。
そして、明かりがつくと、女が一人椅子の上に横たわっている。。。。
※以下、ネタバレ含みます。ご注意下さい。う~~~~ん。。。
期待しすぎましたか??
もっと、緻密な空間だったらよかったのかなあ。
前から二列目という席もよくなかったのかもしれないけど、役者がお芝居をするのが丸見えなんだよねえ。
私は、とよたさんがダメで、彼女が他の人のセリフを聞いてるときにフリーズするのが気になって気になって仕方がなかった。
相手のセリフを聞いてる時が、俳優の一番面白いところだと思うんだけど。
彼女は、その間、止まってて、自分のきっかけになると生き返るような感じがしたんだよね。
勝っちゃんは、一箇所ぐっとくるシーンがあった。
いつの頃か、すごくなったなあこの人って思う時があって、そこがこの人の良いところなんだけど、どんな芝居でも相手が誰でも絶対に自分の責任において、そのシーンで必要とされてるテンションにまでもっていくんだよね。
それを今回も感じた。
すごいなあと。
迷いがないんだよね、その瞬間に。
素晴らしい。
セットチェンジがうるさくて、間が長すぎたと思う。
もっと日常的な舞台で、日常的な関係性においてしゃべってくれたら怖かっただろうな、この戯曲。
ぞくっとさせる、なんて言ったらいいかわからない不安感。
ああ、やっぱりイプセンって面白い。
あ、あと笑ってしまったのが、マメさんのやった鼠ばあさん。
セリフを聞いた瞬間に
「あ、鼠ばあさんって、鼠のようなばあさんって意味じゃないんだ」
って思っておかしかった。
そうだよね。
だって、マメさんが演じてたから(笑)
しかし、あのマメさんの存在感はなんでしょう。
すげーよなあ。。。
という訳で、タニノ氏のよさが今回はちっとも感じなかった。
う~ん、残念だ。
野鴨は、そうとう面白かったらしいので。
しかし、本当に芝居って難しいよなあ。。。
これは初日だったので、また公演を重ねたらどんどん変わっていくのだろうし。。
同じものを観ても、誰にでも同じように伝わるわけでもないし。。
そんな中で、どうやって役者は演じていくのだろう。
何を信じていくのだろうね。
一緒に観た友人は「とよたさんがきれいだった~~」と言っていたが、私にはまったくそうは思えず
しかも、「は~~~????」というと、まるで嫉妬してそう言っているかのようにとられ、めんどくさい。
美の基準もそれぞれなのに~~~

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