試写会のお誘いをうけた。
「猿田彦土中神社」伊勢の猿田彦神社の境内に、土中神社をつくり、そこへ美術家、鈴木寅二啓之さんの絵を飾るというプロジェクト。
そのドキュメンタリー映画。
鈴木さんという人は(寅二というのは、ミドルネームなのだろうか??)
絵を描いてそれを土中に埋めて、再び掘り出すという作品作りをしているそうだ。
なんか、面白いでしょ??
伊勢という土地もとても好きなところだ。
猿田彦神社の神様って、どんな人だったっけ?と
「もしもし神様」という前に買った本を探したけど、見当たらない。
それには、猿田彦神社の神様のイラストが載ってたはずなんだけどな、どんな人だったっけ??
と…話がそれた。
鈴木寅二啓之さんは、白い髭の仙人のような爺さんだと勝手に思っていたら、若いすらっとした今風の若い人で驚いた。
そんな人が、何を思って、そんなことをやりはじめたのだろうか…
誰にでも描けそうなぐちゃぐちゃの線。
だけどそれを描くためには、どんな筆がいいとか墨がいいとか、この墨はどんな色だとか、どんな特性があるだとか、色んな事を知っていなければいけない。
そして、色んな技術も身につけていなければいけない。
でも、それを全部捨て去って、「無」になった時に、作品はうまれる。
そんな風な事を鈴木寅二啓之さんは言っていた。
まさに、私達が日ごろ、アニシモフに言われ続けていて、そしてそこへたどりつきたいと思っている場所だ。
インスピレーションのあるところ。
自分の力と才覚だけではいけないところ。
「土にうめる事で天へあがる」と鈴木寅二啓之さんは表現した。
自分の力を信じる強さと、目に見えない力にゆだねる心。
大きな和紙に書かれた絵を、三枚土中に埋める。
そして、100日後。
それを掘り出す。
土と同化してしまった絵を、慎重に慎重に、指で土を掻き分けて一日がかりで何人もで掘り出す。
いやあ、すごい~~

なんか、想像以上でした。
掘ってる最中は、「埋めなきゃよかったのに。。もったいない」と思ってた。
見ようによっては、観音様に見える絵や、竜に見えるような絵。
筆でただ「がばっ!」と描いただけなのに、なんかすごく素敵な絵でした。
驚いた。
なんだけど…
土中から出てきた絵を見たら!!!
と、まあ、これ以上は書けないので、映画観て下さい(笑)
土中神社を創るプロセス自体も面白かったよ。
人が関る事によって、考えられてたものと違った形になっていく。
時を経て、また最初とは違ったものが意図せず生まれていく。
私達の演劇もそういうものだと思う。
お客さんへ投げて、帰って来たときには、創った時とは違うものに変わっている。
それは、祈りとなって天へ上るのかもしれない。
東京ノーヴイ・レパートリーシアターのアフタートークに登場をお願いしてる、鎌田東二さんが、コメントをしてました。
これは大胆な芸術行為にして、「21世紀の神事」ですって
「猿田彦土中神社」は
ポレポレ東中野にて、2009年8月29日より モーニング上映だそーですよ~↓応援してくれたら押してね↓

テーマ : こんなの観ました! - ジャンル : 日記