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arika

Author:arika
妻鹿有利花 (めが ありか)

日々、派遣社員として働いたり、演出家にどなられたり、、レパートリーの稽古したり、オーディションに受かったり、二日酔いになったり、芝居がうまくいったり、ダイエットに失敗したり、動物の森にはまったり、ワークショップに通ったり、フラダンス踊ったり、している女優です。

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『シアトリカル 唐十郎と劇団唐組の記録』

P1000444.jpg


これは、私の思い出の記録でもある

私は、唐十郎率いる唐組の劇団員だった過去があるのだけど、そのことをあまり言わないようにしてきた。
もちろんプロフィールには書くし、聞かれれば答えるけど、その時にはなるべくさりげなく、感情を抑えて答えるようにしていた。
なんでかっていうと、怖がられるから(笑)
唐組にいた女は、世の中ではあまりよろしい感じではないらしい(特に、映像関係の世界においては…)

そんな封印してきた、唐組時代をこの映画 「シアトリカル」は、見事に(?)記録してくれた。
私の同期のちゅじくんが(辻孝彦)が、入団18年目らしいので、私がもし残ってたらそんなになるらしい。
という事は、やめてから大分たった。

なのに
いや~、何もかも変わっていなくて、びっくりするというか、懐かしいというか…
だから、これは私の思い出の記録でもあるのだ。

稽古が終わって、さー帰るぞ~って思った時に宴会が始まる時の、嫌な気分。
正月の山中湖。
宴会でかならず歌を歌わされて、ダメだと怒鳴られる事。
唐さんの戯曲ができて、それを初めて聞く日の事。
手書きの台本。
テント作業。
昼間のテントの中の、赤い風景。
お米の研ぎ方から、旅公演中のバラ飯(劇団員がバラバラでご飯に行くこと。いつもは、皆で自炊してご飯食べてるから)の金額が500円の事、トラックにロープをかけるときの掛け声まで、なにもかもが変わってなかった。

変わったのは、劇団員がすごく少なくなっていた事と、唐さんが思いがけず年をとっていたこと。

劇団に入ったばかりの私は、毎日が辛くて辛くて、一ヶ月間毎日泣きながら、自転車こいで帰っていた。
今思えば、あの頃はなんて子供で、怠け者だったんだろう。
なんて不真面目に芝居をしていたんだろう。

今あの時に帰ったら、今の私だったら楽しんでやれるんだろう事も、嫌で嫌でたまらなかったなあ。
芝居の事もどれくらい毎日考えてたかなあ。
唐さんの思いなんてまったく知らなかったし、気にもしてなかったかもな。
あんなに、唐さんの芝居が好きだと思っていたのに、わかっていなかったんだよなあ

この映画をこれから観る人のために詳しくは書かないけど、これはドキュメンタリーという名の、ドラマである。
なので、ウソンコのシーンもある。
一緒に行った友達に、「なんか芝居っぽいよね~」と言っていたらみごとにそれがウソンコシーンだった(笑)
(さ~、どこが作り物のシーンでしょう??)
しかし、どこまで嘘っていうか、ドラマっていうか…

そもそも、唐さんという人は、虚構と現実の境目のない人なんだよ。
「面白い本を読んだ」ってストーリーを色々話してくれて、それ読みたい!って思って同じ本を買って読むんだけど、そんなシーンなんて1つもなかったり。
唐さんのお母さんも「私なんて何回死んだ事にされたか!」って言っていたし(笑)
唐さんが、お客さんと喧嘩しちゃう時に、唐さんをたしなめる人、お客さんにくってかかる人とまるで取り調べ刑事のように、役割分担が決まってたり。
唐さんとの毎日は、シアトリカルなのだ
唐さんって人そのものが役者だから!!
そして、この映画は、「俳優とは?」ってシーンから始まるのだ

切れて怒鳴った後に見せるあのニヤリ笑い。
あれだって、どこまでが本当でどこまでが嘘なのか。

久保井さんが映画の中で言ってたけど、唐さんが「(唐組で何か残るとしたら)唐十郎しか残らない」って言ったそうだ。
苦笑してたけど、そんな風に言われてもずーっと唐さんと一緒にやっていってる劇団員達。
この人たちは、世の中の役者達の不安をぜーんぶ抱えて、それをやすやすと乗り越えてしまっている。
金がないとか、売れたいとか、結婚したいとか、そんなのぜーんぶおいといて、とにかくこの芝居がすき~~って言う気持ちだけで生きていってしまった人達。
かつては私も一緒にいたのに、とても遠いところにいる人達。
大好きな人達。
久保井さんが昔言ってたな「天才のまわりにいる奴が天才だよ」って。

天才は、もしかしたら天災かもしれないけど(笑)

なんか、この映画観てたら、今の今まで唐さんと一緒にいたような気がした。
唐さんの笑顔が、私に向けられてたような気になった。
ま、明日また怒鳴られるんだろうけど(笑)

写真は、温玉冷やしぶっかけ&えび天
P1000443.jpg


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テーマ : こんなの観ました! - ジャンル : 日記

コメント

>やまちくわ(なおちゃん)さま
うちには、その当時のビデオがありますよ~。
今度、鑑賞会しますか?
あの蜷川さんに、「俺の方が(唐さんより)優しいよな?」と言われました(笑)

昔々・・・

高校生の頃kからお芝居が好きで当時はやっていた「赤テント」を見たくて、見たくて・・・でもその頃は「アングラ」と呼ばれていて不良の溜まり場とか噂が合ったので、今と(?)違って自分の生活圏から出れない気の弱い子だった私は結局見に行かないまま終わりました。当時は根津甚八さんが大人気でした。妻鹿サンが赤テント出身とはびっくりでした。 

>香さま
私も、李さんが出てるのを観たかったなあ。

「百物語」観ましたか~。
すごいですよね、コワカワイイ!!
あんな女優になりたいです。

昔々・・・

昔々、大学の演劇部にいた頃、河原で赤テントを観た事があります。
フンドシをなびかせて数人の男性が歌を歌いながら出てきたのと、
李麗仙さんが刺されて血がでたんだけど、
その血の色がすごく薄かったのしか覚えていないのですが・・・(^^;)
分からなくても「赤テント」観たってことが、ステイタス?
みたいなかんじだったんで、観た観たと自慢しまくってました。

話変わって、「百物語」観てきました。
まあ、凄かったです。
怖いのに楽しい。
ほんと楽しかった~~!
白石さんはなんて、こう、、、かわいくて
チャーミングで、ステキで
ホメまくりたい(笑)
ヤミツキになりますね♪

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