近代能楽集 『綾の鼓』 『弱法師』
観に行きました。

新国立劇場に行くのは、久しぶりだな。
となりのオペラシティに入ってる、インド料理屋がすきなんだ~。
近代能楽集は、以前、蜷川さんの舞台を見たことがある。
三島作品は、嫌いでもないし、好きでもないという私の中では、なんか中途半端な感じだ。
言葉は美しいけど、その形式をやぶったものを観た事がないからかもしれない。
藤原竜也演じる『弱法師』は、好きだったな。
というか、彼がやった役の中で一番好きかもしれない。
いや、身毒丸は、自分もでてるから、客観視できないので(笑)
で、今回の、近代能楽集。
二人の若い演出家を起用してるところが、新国的なのかもしれないけど、だからどうなの?って感じがした。
役者は、皆、手垢のついた人ばかり(失礼)で、どう料理しようとも、なんか新劇的枠を抜けれなかったり、商業くささが漂ったり。
今の演劇って、またまた何度目かの過渡期なんだと思うのだけど…
「お芝居は、お芝居ですから~」
って人と、
「お芝居といえども、リアルじゃないといけないと思います」って
まっぷたつに分かれると思う。
でもって、そこで迷よわず、こっちです。いや、こっちですと、どっちかの道をきっぱり選んでる人だけが、売れてるんじゃないか(要するに喰えてるんじゃないか)と思う訳です。
私なんて、やっぱりその現場、現場で迷ったりしてるもんだから、どっちにいっても、言い訳してんだよ。
つまらんなあ…
という事を思いながら。。
「綾の鼓」の綿引勝彦さんが良かったです。
いわゆる、視覚化という、『話している台詞が、ちゃんと自分自身見えて話している』という基本中の基本がちゃんとできている人でした。
そんなの、当然じゃん…と思われるでしょうが、それができない役者の方が、断然多いです。
そして、綿引さんは、無駄が一切なくて、とても素晴らしかった。
ああ、うまい人なんだなあと思いました。
最後の去り方がねえ、残念だったけど、あれは演出の問題なのかしらねえ。
女優は、女優に対して、厳しい見方になってしまうのが、常なんだけど(笑)
あの、女優陣はどうなんですか?
いいんですか?
私は、自分自身の声で話さない女優さんが好きではないので、私好みでないと言ってしまえば、それだけなんだけど…
でも、今回、すごくよくわかったのは、三島由紀夫の考え。
これだけ、三島由紀夫の考えがストレートに飛んできたのは、面白かった。
なのに、やってる演技が、三島と逆いってるような気がしましたが、違うのかな?
私は、三島は、言葉では何も伝わらない。
言葉では意味がないと言ってると思うのだが。
違いますか?
そして、なんと、一番驚いたこと!
「弱法師」の木村了さん。
あの~。
これ、いいんですか?
どういうことですか?
藤原竜也氏演じる俊徳と、まったく同じなんですけど。
イントネーション、座り方、感情のもっていきかた。
すべて、藤原竜也そっくり。
藤原君がやった、俊徳が印象的だったので、覚えていたんですよ。
彼の話し方やら、立ち居振る舞いやら。
それが、本当に、そっくりなの。
これってどうなんですか。
この役は、自然とこうなってしまうのか!?
なわきゃ、ないだろ。。。。
本当に、驚きました。
誰か、似てなかったよ!!という意見の方いますか?
私の周りで一緒に見た人は、皆、「真似?」と、不愉快な思いでしたが…
これちょっと、問題発言なんだろうけど、あまりに驚いたので、真相知りたいです。
それだけ、藤原君の、俊徳が戯曲どおりだったという説も…まあ有りか(笑)
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テーマ : こんなの観ました! - ジャンル : 日記
まあ、それだけ竜也氏演じる、俊徳の印象が強烈だったという事でもあるのかもしれないですが…
マンションでの『弱法師』かあ、見てみたいですね~。