『チャングムの誓い』
観てきました。
上演時間中、ずーっと頭の中で、「なんでやってるんだろう。何のためにやってるんだろう。
なんでこんな芝居やってるんだろう」って疑問がぐるぐるしてた。
3時間以上の時間をかけて、何百万っていうお金かけて、で、なんのためにこの舞台をつくったんだろう。
どう考えても、わからなかった。
そんな芝居。
上演時間3時間25分。
その中において、役者はどうしたらいいか(私は役者だからね、役者の味方をするのだ)
次に出会うだろう、素晴らしい芝居の為のトレーニングの場にする。
自分がやりたいことを試してみる。
思いっきり、遊んで、実験してみる。
そんな事しかできないんじゃないだろうか。
衣装が見せたいなら、衣装だけ並べればいい。
台詞だけ聞かせたいなら、本を読ませればいい。
芝居とはなんだ?
それ以外のものだろう?
それ以外のものが何ひとつないから、何をみたらいいのか、見るべきものがひとつもない舞台だった。
もし、私が、チェゴサングンの役だったら、「芝居をお金や名声の為に利用して欲しくないのです」って言うだろう。
(チェゴサングンというひとは、料理を権力や富を得るための道具にして欲しくないと訴えていた)
どう考えても、良い作品をつくるとか、世の中の人に素晴らしい演劇を見せたいという気持ち以外の目的でつくられたとしか思えなかったんだもん。
でも、お客さんには、意外と好評らしい。
私の周りでも、「面白いわね」ってばばあどもが言っていて、私が「かもめ」のトレープレフ役だったら「あんた達、老いぼれ連中が、演劇をだめにしてしまっているんだ」って言うだろう。
トレープレフは、老いぼれとは言わないか(笑)
こんな紙芝居みたいなものを演劇だと思っているんだなあ、皆。
「こんなつまらないものを観て、芝居を観た気になってるんじゃないよ。そういうやつらが、本物の芝居をだめにするんだ」って言ってやりたかった。
というか、たぶん、言っていた、無言で。
しかし、まあ、しょうがない。
本物の、芝居なんて観たことないんでしょう。
私だって、まだ観たことないもの。
でも、それがどんなものかって事だけは、知ってる。
私は、下手な役者や不器用な役者は嫌いじゃない。
でも、誠実じゃない役者は憎む。
鈍感な役者はちょっと軽蔑するかもしれない。
でも、一生懸命やってる役者は、愛する。
だから、今日は、愛する人たちにお疲れ様って言いたい。
ほんとうに、ほんとうに、お疲れ様でした

多分、努力は報われる。きっと。
テーマ : こんなの観ました! - ジャンル : 日記
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