7演目連続公演、「天才作家の7つの贈り物」
無事、終幕です。
毎日、仕込んでは本番。
ばらしては仕込み。
役者なのか、スタッフなのか、スタッフなのか役者なのか…
そんな怒涛の日々がついに終わりました。
今回、初演を迎える「ハムレット」なんて、本番が始まる30分前に稽古が終了。
2幕なんて、テクリハさえもやる暇なく、本番という素晴らしさ。
緊張なんてする暇もなく、あっという間でした。
メイクしてる途中にもう、ハムレットのセリフが始まってたし(笑)
スタニスラフスキーが、「もっと未来になったら、役者は観客の事を考えずに芝居ができるだろう」
と言っていたそうですが、いえ、未だに役者は観客の心配ばかりをしていますよ。
観客に気にいられるか、受け入れてもらえるか。
そんな事ばかりを気にしていますよ。
そんな芝居がいいはずありませんよね。
本当に、申し訳ないです。
まだまだ、自分の事ばかりを考えてしまいました。
未熟な私です。
でも長い芝居の時間の間には、ちょっとだけでも真実の瞬間があって、その時は本当に私は、あの国の王妃で、あの子のお母さんで、でも好きな人がいて、そんな人生を生きることができて、その間は一瞬かもしれないけど、とても長い人生のように感じて…
なんかうまく言えないけど、幸福な瞬間でした。
その瞬間の為だけに色んな事に耐えているのかもしれません。
でも、それはほんの一瞬なので、シェイクスピアにも、演出家にも申し訳ない気持ちでいっぱいで…
まあ、でも反省ばかりしていてもしょうがないので、これからの課題ですねえ。。
今日は打ち上げでした。
演出家が、「皆さんのお蔭です」と深々と頭を下げました。
「一番深いおじぎです。ロシアでもこんなお辞儀をしたことはありません。」
と。
それだけ、すごい事を成し遂げたのだと。
そんな風に言ってくれる演出家を持って幸せだと思いました。
もったいない事だと思いました。
天才作家の7つもの作品を上演するというプレッシャーの中、私達を引っ張っていってくれた演出家に感謝を。
そして、天才作家達に感謝を。
一緒にこの戦いを戦いぬいた役者たちに感謝を。
そして、この公演をささえてくださったすべての方々に感謝を。
ご来場くださった多くの皆様に感謝を。
そして、そして何よりも思う。
天才とよばれることのなかった、普通の人たちの事。
天才とよばれる一握りの人を支えるために生きたすべての人達。
多くの無名の人々に感謝を。
絶大なる感謝を。
ああ、ちょっと興奮してしゃべりすぎた。
あとは、沈黙。
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テーマ : 今日のつぶやき。 - ジャンル : 日記
遠くても、一緒に感動を味わう事はできますよ\(^o^)/