こんな舞台を観たら本当に、「ありがとう」と心から思う。
私が、大大大大大大大大大大大大大大大大×妻鹿(メガ)好きな
H・アール・カオスを見てきました。

客席に入ると、思ったよりも後ろの席で、あれ??ってちょっとがっかりしたんだけど、いやいや、あれくらいの方がいいんだわ!
以前も、ここで「ボレロ」を観たんだけど、その時は、前から1番目か、2番目のところで、足が見切れて残念だった

舞台って、全体の計算をして演出してあるのね~なんて、今さらながら素人みたいな感想だけど。
はっきり言って、私は、今まで大島さんのすごさを理解しきれていなかった。
そりゃあ、白河さんは、文句なしの天才ダンサーだけれども。。。
それが、今回は、「大島さんってすげ~~~~!!!!」って感動してしまった。
あれだけの空間を、演出するすごさ

いやあ、本当に観に行ってよかった。
誘ってもらって、本当に、感謝観劇の舞台でした!!
演目は、
「中国の不思議な役人」「瀕死の白鳥」「ボレロ」
~「中国の不思議な役人」~
久々に観たカオスは、ほんとうにヤバイことになっていた。
どんどん、高度になるパフォーマンス。
あなた方、いつか死にますよ…って観てて怖くなる。
ダンサーが、本当に身体を投げ出して、死をもおそれず果敢に踊っている姿が、作品のテーマを見事にあらわしていた。
この前、寺山版「中国の不思議な役人」を観たんだけど、あれよりもテーマがくっきりと見えていてわかりやすかった。
そして、怖かった。
芸術って、これからの未来、存在するのだろうか??
例えば、「死」という概念があるとして、それをふまえて作品をつくる場合、観客は同じ概念をもって作品を理解しようとする訳で。
今まで、人間が普通に持っていた「死」の概念が理解できない人間が増えてくると、作品は理解されないどころか、意味さえ失ってくるのではないか?
「裏切り」という概念がなくなると、「ユダ」という存在さえ、「別にいいんじゃないんですか~?」となり、舞台で描くべき苦悩はなくなるわけで。。
いくら舞台で「裏切ってしまった」と言っても、何で悩んでるのかわからない~なんてね。。
なんて事をつらつら考えてしまいました(笑)
これだけの広い空間、伝わりきれるのかしら?
なんて心配は、まったく無用で、観客が舞台にぐわーっとひきつけられた。
白河さんの他のダンサーも皆、すごいテクニックと肉体でした!
もう、あれはダンサーってレベルじゃないよね?????
~「瀕死の白鳥」~
舞台の上に、白河さんが一人たっている。
すーっと、奥のホリがあがり、そで幕も全部あがり、そして舞台には何もなくなる。
白川さんが、一歩一歩歩く。
うぉ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「彼女の後ろに、湖が見える~」
まるで、ガラスの仮面に出てくる観客の台詞のように叫んでしまいそうでした。
それくらい、本当に白鳥に見える。
ゆっくり舞台を横切り、舞台にぽつんと置いてある、椅子に乗る。
足をゆっくり持ち上げて。。。
サン・サーンスの「白鳥」がゆっくりと始まる。。。
もう、その途端、ぐわ~~~~~~~~っと涙がでて。。。
思い出しただけでも、涙が出てくる。
胸をぎゅーっとつかまれる白鳥でした。
そうなんだよね、「瀕死の白鳥」っていうと、瀕死に見えるようにって演技しちゃうんだけど、瀕死の白鳥は、必死に生きようとしてるんだよね。
自分が瀕死だって事にまったく気付いてない、生きる力にあふれた白鳥でした。
素晴らしかった!!
本当に、白河さん、大島さんありがとうございました

~「ボレロ」~
最後は、ボレロ。
この作品の前に、対談があって、そりゃあ当然、白河さんを休ませて、舞台セットをチェンジする時間なんだろうけど。。
なんか、作品のレベルが高いだけに、「批評家っていったい。。」
って気持ちになるような、ばかばかしいトークでした(笑)
すべてが終わって、
「もう一回、最初から観たい~~」って気持ちになっても「対談は抜きで!」と言いたくなるような(笑)
「ボレロ」は、以前観たときよりも、シンプルで、その分めちゃめちゃ強くなったような気がしました。
ボレロの繰り返しの旋律が、人間の生き方みたいで、ぐるぐる同じところを回ってるんだけど、少しずつは上に登ってるんだよって言ってるみたいで。
白河さんは本当に天才だ。
彼女が上を向いて踊ってる姿が、本当に神に向かって、問いかけているようで、またまた涙がこぼれました。
彼女には、自意識というものが全く感じられない。
観客に対して、何もしない。
彼女は、本当に、ただ真摯にただ何者かに向かって、自分を預けてしまっているように思える。
巫女のようにさえ見える。
彼女に、我々人類は助けられているのかもしれないとさえ思わせられる。
ほんとうに、素晴らしい。
素晴らしい大島さんと、素晴らしい白河さんが出合ったことが、そしてそれを続けてくれていることが奇跡のようなことだと思います

そんな天才の二人なのに、楽屋に帰ると、普通の人以上の普通の人で、またそこが魅力なんだよね。
鼻の頭に汗をかいて、タオルやらいれたかごを抱えてまま
「凄かったですよ~」
と言うと、げはげは笑いながら
「死にそうだったでしょ~」という白河さんに
「あなたは、神様なんですよ、知ってますか!?」って言っても笑いとばすばっかりで、久々に会った私を喜んで、涙ぐみながら抱きしめてくれた大島さんに
「天才です!」
って言ったとしても、恥ずかしそうに笑うだけに違いない。
今では、皇室の方やら有名アーチストが会いたいとわざわざ楽屋にたずねてくるほどの二人なのに、私が初めて会った
「25歳なんですけど、レッスンはじめられますか?」と言ったら
「大丈夫よ~。私達、もっと年とってるから(笑)」と言ったときと全然変わらない。
変わらないでいようと意識しても、変わらないでいられるとは限らない。
そんな人達だから、これだけのものがつくれるのだと思う。
ほんとに、ほんとにすばらしい

ありがとう大島さん、白河さん。
私も、少しでも高みを目指して頑張ります

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テーマ : こんなの観ました! - ジャンル : 日記
ぜひぜひ!!
同じ人間の体かしら??って思いますよ~~。
ああ、私も、もう一度みたい!!