東京ノーヴイ・レパートリーシアターは今までのスタイルから、また一段上を目指している最中。
そのためには、声の問題をクリアーしなければいけないという試練がある。
おおげさな叫ぶような芝居の逆をいくという意味では、小さい声でもやっていけてたのだけど、今度やる「白痴」はとてもじゃないけど今までのスタイルじゃあ成立しない。
もっともっと、アニシモフいうところのグロテスク(日本語のグロテスクとは意味が違うそうだ)な演技を極めるには、肉体改造も辞さない覚悟で臨まなければいけないぞ!ということで、いやまあ、色々なことをやっている最中である。
その中の一環で(?)
永井一郎さんにお越し頂いて、講義をして頂いた。
永井さんには、「曾根崎心中」のナレーションもやって頂いている。
あのナレーションを聞くだけで、涙が出るもんなあ。。。
永井さんといえば、サザエさんである。
永井さんは、「サザエさんを」「サザエ」と略しておっしゃる。
そーすると、あのアニメの中の波平さんの「サザエ~~」とサザエさんを呼んでる声になる。
その度にドキドキする(笑)
御年80歳とは思えない、元気の良いかっこよい人である。
笑いの絶えない講義であった。
永井さんがおっしゃっていたことは、ひたすら「人間を創れ」
俳優の仕事は「人間をつくること」とおっしゃっていた。
俳優の仕事は、ぽんと台本を渡され、そこから2、3時間で一作品作るそうだ。
まったく訳のわからないまま、ひたすら自分を追い込んで追い込んで、考えて考えて、ぽんと声が出る。
とにかく考えて考えて考えろと。。
永井さんの台本は、真っ黒に書き込みがしてあるそうだ。
ひたすら勉強をするとおっしゃっていた。
知識がないとイメージは膨らまない。
知識のないイメージは妄想だ。
役者は、自分のイメージの中でしかものを創れない。
私は、もっともっと勉強をしなければいけないのだ。
80歳まで現役で仕事をしてる人の努力とすごみを目の当たりにさせて頂いた。
「自分の作品を聞いて、死にたくなる事ような思いをする事はないのですか?」と聞いてみた。
「そりゃああるよ」
と
でも、負けた試合を考えてたら次の試合でも負ける。
だから、流すようになってきたと。
永井さんは、自分のやった作品すべてを録画して聞くそうだ。
だから時間がないと。
永井さんのカバンは、びっくりするくらい重いらしい。
すべて勉強できるようにもち歩いているのだそーだ。
ガンダムのナレーションをやった時の話が印象的だった。
台本をもらったけど、誰もまだこれから先どんな話になるのかわからない。
だから、どうやったらいいのかまーったく想像がつかなかった。
どうしていいか、どういう声なのか、全然決まらない。。。
さあ、はじめます…と言われた瞬間…
小さな地球が見えた。
その時、自分が5メーターくらいの大男に感じた。
そしたら、「人間ってくだらないなあ、馬鹿だなあ…」と思った。
宇宙からの、神からの視点。
それで声を出したらあの声が出たそうだ。
(ちょっと言い方は違ったけど)
ああ、それが考えなんだなと思った。
永井さんは、緊張の中の弛緩とおっしゃった。
すげえなあと思った。。。
ガンダム、聞いて下さい。
ひたすらすげー話をいっぱいしてくださって、その後は皆で飲んだ。
永井さんは、芋焼酎を召し上がる。
ちょっと酔って関西弁になった永井さんは、まさに「うる星やつら」の錯乱坊だった(笑)
絵の方が先なんだろうに、なんだか錯乱坊に顔がそっくりで思わずにやりとしちゃった。
錯乱坊じーさんには負けてられないのだ!!
本気だせ私!
頑張ろうぜ~~~~~!!!!!!
↓日本中が元気になる事を祈ります。押してくれてありがとう。↓


Mega Arika
がんばろ!